当サイトのTwitterアカウントで「SACDはハイレゾですか?」という質問が来ました。答えはYesなのですが、実はオーディオやっている人もSACDについて詳しくは把握していないのかなという印象を受けました。
SACDやDSD絡みの記事のアクセスが伸びていることから、今一度ここでおさらいしておきたいと思います。
Contents
SACDってそもそも何?
ものすごく雑に表現すると、SACDとはDSDデータが収録された円盤になります。
DSDのサンプリング周波数
SACD採用されているDSDのスペックは、2.8MHz/1bit(DSD64)になります。このDSDスペックは、DSDとしては最低ラインとなります。これでも聴覚上はCDよりはるかに高精細で、十分ともいえるレベルになります。
現在筆者が確認できている限りでは、ハイレゾ音源サイトにおいて11.2MHz/1bit(DSD512)までの配信されているので、SACDの情報量は現時点における最高スペック音源の4分の1程度となります。
DSDは圧縮されて収録されている場合がある
SACDでは、DSDをそのまま無圧縮で収録する方式と、DSTと呼ばれる可逆圧縮(ロスレス)で収録する方式があります。
最近クラシックやジャズレーベルから出ているSACDは、「機器の負担を少なくして高音質で再生できる」というのを売りにしており、無圧縮で収録している場合が多くあります。
SACDのチャネル数
2.0chステレオから5.1chサラウンドまでの範囲が収録可能です。チャンネル数が少ないとダメというわけではなく、チャンネル数によって再生に向いた環境が変わってきます。
2.0chステレオであれば、純粋に音楽用途に特化しているオーディオ機器の再生向きと言えます。それに対して、5.1chサラウンドは映画のようにマルチチャンネルを要求するAV機器の再生に向いていると言えます。
物理構造はDVDの似ている
SACDの物理構造はDVDと似ており、4.7GBまでの音源データを収めることができます。そのため、収録できる時間が音楽CDのように厳密に定義されておらず、非圧縮・DST圧縮されたデータが4.7GBに収まる限りの時間相当だけ収録することができます。
DVDと異なる点は、SACDの層と音楽CDの層を1枚のディスクに統合したハイブリッドディスクが存在する点です。
ハイブリッドディスクを再生機器に挿入すると、再生機がSACD対応の場合はSACDの層が、SACD非対応の場合は音楽CDの層が再生されるようになります。
PC再生はできない
SACDは原則PCで再生できません。
非正規な方法として、SACDをisoファイルにリッピングして「foobar2000+Super Audio CD Decoder」の環境で再生できるという方法はありますが、あくまでも非正規な方法には変わりありません。
SACDは原則PC単体ではリッピングはできない
SACDは原則PC単体ではリッピングできません。それは、単にPCで再生できないからです。ただし、PCを組み合わせた特殊な方法であればリッピングが可能になります。
詳しくは、過去に書いた記事SACDのリッピングでDSDデータを取得するネタ帳をご覧ください。
まとめ
- SACDはDSDを収録した円盤である
- SACDはPC単体ではリッピングできないが、PCを組み合わせた特殊な方法であればリッピングができる
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