前回の「1.はじめに」では、海外サイトで音源ファイルを購入することのメリットを書きました。今回は、どうやって日本からの購入ができなくなっているかという話になります。これがわかると、万が一インターネット上に購入方法が載っていない海外サイトに当たったとしても、自分で応用して購入することができるようになります。
Contents
購入できない具体例
その他のサイトの例は省きますが、筆者の経験則では2つの具体例と似たような感じになるのがほとんどです。
HDtracksの場合:アルバムをカートに入れられない
HDtracksの場合は、アルバムをショッピングカートに入れられない旨の表示が出て、購入を阻止されます。
This product is not currently available due to region restrictions.
(この製品は、現在地域制限により購入することができません。)
Qobuzの場合:決済画面で購入を阻止される
Qobuzの場合は、アルバムをショッピングカートに入れることができるものの、最後の決済時に購入を阻止されます。
Les produits suivants ne sont malheureusement pas disponibles à la vente dans votre pays.
Veuillez les supprimer de votre panier pour procéder au paiement de votre commande.
(以下の製品は、残念ながらあなたの国での販売のため利用できません。
ご注文の支払いに進むためにあなたのカートからそれらを削除してください。)
地域判定要素と対策方法
前述の事例のように、どちらも地域による制限がかけられていることはお分かりになったかと思います。つまりは、この地域が何とかできれば購入できるわけです。
これは筆者の経験則になりますが、以下の2つの要素を何とかできれば大丈夫だということがわかっています。
請求先住所
音源ファイルはダウンロードで購入するため、一般的にはクレジットカードで決済することになります。その際に入力する情報が「請求先住所」を入力することがあります。決済時に、クレジットカード会社の登録情報と請求先住所が一致しているか照合するために利用されます。
請求先住所を偽らずに日本国内のものにすると、そもそも日本なので購入が拒否されてしまいます。逆に請求先住所を偽って海外にすると、カード会社の登録情報と合わないために決済が拒否されてしまいます。つまり、カード決済は使えないということになります。
そこで、販売サイト上で決済をしなくてもよい仕組みを利用する必要が出てきます。それがPayPal決済になります。PayPal決済は、海外のメジャーサイトではほぼ採用されている決済手段になります。PayPalアカウントの残高から販売サイトに対して支払いを行うだけでよいため、請求先住所のチェックを回避することができます。
アクセス元のIPアドレス
インターネットにアクセスする際、端末にIPアドレスというインターネット上の住所に相当するものが割り当てられます。この割り当ては、国ごとにある程度決まっているため、端末に割り当てられたIPアドレスでアクセス元の国が特定できてしまいます。例えば「GeoIP2 Precisionサービス」にアクセスしてみると、自分がどこの国からアクセスしてきているかを確認することができます。
そこで、プロキシやVPNを利用して海外経由でアクセスすることにより、販売サイトから見たアクセス元を日本以外にし、IPアドレスチェックを回避することができます。
次回予告
今回は「請求先住所」と「アクセス元のIPアドレス」を何とかすれば、海外の販売サイトから音源を購入することができることがわかりました。もうこれが海外サイトで購入するための答えといっても過言ではありません。次回はもう少し突っ込んで、具体的にどうしていけばよいかをご紹介します。
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