DSD関連の情報を探している方ですと、SACD-Rという言葉を目にしたことがあると思います。
しかし店頭ではSACD-Rというメディアは売っていません。果たしてどのようなものなのでしょうか。
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SACD-Rが登場した発端は改造PS3を使ったDSDリッピングが発端
PS3でDSDのリッピングを行うプログラムには、SACDをISOファイルで取得するモードも搭載されています。そのISOファイルをメディアに書き込んだのがSACD-Rになります。
では何のメディアに書き込むのか?それはDVD-Rになります。
SACDはDVDと同じ時期に開発されたものであり、メディアの物理構造はDVDに似ています。詳しいことは他所で書かれている「1.光ディスクの進化 (第一部 非接触という宿命とメカニズムの因果関係)」あたりを見ていただくと判るのですが、物理構造はほぼ両者一緒とみて良いかと思います。
つまりSACD-Rは、DVDの構造がSACDとほぼ一緒だから、SACDのISOファイルをDVD-Rに書むことができる。ただそれだけなのです。故に、SACD-Rという正式な規格は存在しません。
SACD-RはどんなSACDプレイヤーでも再生できるのか?
SACD-RはどんなSACDでも再生できるのか?その答えはNoになります。そもそもSACD-Rは正式な規格ではないので、SACDプレイヤーで再生できたとしてもそれは単なる偶然になります。
実際どんなプレイヤーで再生できるかは、githubのsacd-ripperプロジェクトに書かれています。
SACD-RはSACDプレイヤーで再生しない方が良い
これは光メディアを再生する場合の鉄則になりますが、対応していない規格のメディアをプレイヤーで再生するのはNGになります。
対応していない規格のメディアを再生するとトラブルの原因になる可能性がある他、再生できたとしてもDVD-Rは反射率がSACDよりは劣るため、プレイヤーのピックアップに負担となって返ってきます。結果的に早く故障することになります。
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