前回の「5.音源に関する理解(可逆・非可逆)」では、音源の圧縮の違いを見てきました。今度はその音源の元のスペックとなるサンプリング周波数とビット数を見ていきます。
音のデジタル化の処理は2段階
- 標本化(サンプリング)
- 量子化
標本化(サンプリング)
デジタルの世界では連続的で途切れないデータの記録ができないため、その瞬間の音を高頻度で取得していきます。
1秒間あたりのデータの取得回数をサンプリング周波数と言います。単位はHz(ヘルツ)になります。音質が高くなるためには、もちろんこの頻度が多ければ多いに越したことはありません。
CD音質ではサンプリング周波数が44,100Hzになります。ハイレゾ音質になると、48,000Hzから382,000Hzのサンプリング周波数になります。
量子化
標本化で取得した「その瞬間の音のデータ」は、数字に直す必要があります。実際の数字は2進数で扱われ、その桁数をビットと言います。例えば、2進数で「10」は2桁なので2ビットになります。2ビットの場合は、10進数で0~3の数字が表現できます。これが8ビットになると10進数で0~255の数字が表現できるようになります。
ビット数が多くなっていくと、「その瞬間の音のデータ」をより細かく表現できるようになります。
CD音質ではビット数は16ビットになるので、「その瞬間の音のデータ」を65,536階調で表現することができます。これがハイレゾ音質で24ビットになると16,777,216階調、32ビットになると4,294,967,296階調で表現することができます。より細かい表現で音を表現することにより、原音に近い音質に近づくことになります。
サンプリング周波数もビット数も高いほど良い
今までの説明でご理解いただけたでしょうか。
結局のところサンプリング周波数もビット数も高ければ高いほど良いです。その分音源データの容量は大きくなるので注意が必要です。
次回予告
次回は、ハイレゾ音源について見ていきます。
今回の内容を押さえていると、ハイレゾの定義が良く理解できるようになります。
次回の記事:PCでオーディオ環境を整えるための第一歩:7.音源に関する理解(ハイレゾ音源)
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