iPhoneやiPad(以下、iOS端末)は、iOS 11からFLACに対応しました。しかし、この記事執筆時点の2017年9月30日は、未だにFLACに対応したiTunesは登場していません。
ところが、iMobie社のAnyTransで、Appleの公式アプリより早くFLACの転送に対応しました。早速対応状況を確認してみました。
動作確認環境
筆者は以下の環境で動作確認を行いました。
- iOS端末:iPhone 7 (iOS: 11.0.1)
- AnyTransバージョン:6.0.1.20170930
実際にFLACをiOS端末に転送してみる
AnyTransにおけるiOS端末へのFLACの転送は、通常の音源ファイル同様に行います。
iOS端末内の音楽ファイル一覧を表示できる画面で「+」ボタンを押します。
続いてFLACファイルを選択して「開く」をクリックします。
音源ファイルが転送されます。AnyTransでは、iOS端末に対応していないファイルを選択すると変換して転送している旨の表示が出るので、画像の表示は無変換で音源ファイルを転送していることを意味します。もし、iOSバージョンが11未満の場合は、この転送処理においてファイル形式がAAC(設定によりMP3)に変換されます。
転送完了の画面が表示されます。画像だと1ファイル転送が失敗していますが、後で失敗したファイルだけ転送しなおしたら正常完了しました。
以下は、iPhone 7におけるFLACアルバムの表示になります。AACやALACと同様に表示されます。
再生画面もAACやALACと同様の表示になります。
サンプリング周波数・ビット数の違いによる再生可否
iPhoneでどれだけのスペックのFLACが再生できるか、サンプリング周波数とビット数を変えたFLACを転送して再生できるか試しました。
音源スペック | 再生可否 |
---|---|
44.1kHz/16bit | 再生可 |
44.1kHz/24bit | 再生可 |
48kHz/24bit | 再生可 |
96kHz/24bit | 再生可 |
192kHz/24bit | 再生可 |
試した範囲では、すべて再生できました。ただし、iPhone 7では48kHz/24bitより上のスペックの音源は48kHz/24bitにダウンコンバートされてしまいます。
そのため、容量を節約したい場合は、FLACのダウンコンバートをすることが推奨となります。
その他気が付いた点
FLACの場合でも、iPhone上のアルバム表示はアルバムアーティスト単位で行っています。
そのため、アルバムがばらけて表示される場合はMp3tagなどのタグエディタを利用し、アルバムアーティストのタグ情報をアルバム内で統一する必要があります。
特にオンライン販売されているFLACのアルバムは、タグ情報の付け方がいい加減な場合が多いので、アルバム表示がばらけている場合はタグエディタの活用をご検討ください。
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